COP26とは?
Lookatプロジェクトリーダーの葉葺 真一(はぶき しんいち)です。
HOME – UN Climate Change Conference (COP26) at the SEC – Glasgow 2021 (ukcop26.org)
先日「COP26」(011/10/31~11/12)の状況が毎日のように報道されていました。
COP26とは、「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議 – Conference of the Parties(締約国会議)-」の英語の頭文字を取った略語で、国連の「気候変動枠組条約」に署名した国が集まる会議で、年に一度、世界の気候危機にどう対処するかを議論し、今回で26回目となります。
京都議定書が結ばれた1997年の京都での会議は3回目で、COP3でした。
COP26の目的
温暖化を産業革命以前のレベルから1.5℃の上昇に抑えることを目的に、世界中の人々が行動を起こすことを求めています。2050年までに排出量の「ネットゼロ」(排出量が大気中から取り除く量を上まわらない)の達成、2030年までに現在の世界の排出量を半分にする必要があります。
年々上昇する温度、それに影響され激しさを増す自然災害、氷が解けることによる海面の上昇、熱波による森林破壊と火災がもうすでに目に入ってきています。2℃暖かい世界では、さらに1億8,900万人が飢餓状態に追い込まれると言われており、気温が2倍になれば、さらに18億人が飢えに苦しむことになります。日本は大丈夫だろうとかんがえる人もいるかも知れませんが、物価の高騰、ビジネスの停滞は間違いなく起こり今までの生活は成り立たない状況となります。
COP26と企業の取組み
温暖化対策としての企業の取組は、下記のカテゴリで表現できます。
- 企業活動の中で排出している温室効果ガスの削減
- 温室効果ガス削減に効果を発揮できるイノベーションの提供
この2つは企業活動で実施するものです。製造業を中心に多くの企業が削減に向けた計画、取り組みを開始しています。COP26では国ごとの取り決めを採択しているので個々の企業がフォーカスされることはなかったように思えます。COP26ではインド、中国が最後まで採択内容に異を唱え、混乱を招きました。自国の利益、競争力を考えた上での抵抗だったと思います。抵抗してもインドや中国が滅ぶことはありません。次のステップは企業です。企業がCOP26でインドや中国がとったスタンスは取れないはずです。企業は市場から容易に排除されます。SDGsという世界のニーズを捉え、強いリーダーシップで企業を導けるCEOと一貫した意思をもった従業員で構成されている企業しか生き残れないでしょう。
COP26と個人の取組み
温室効果ガスの排出そのものを減らしつつ、すでに排出した分を森林などに吸収させたり除去したりすることで、実質的な排出量をゼロにするいわゆる「ネットゼロ」を、2050年までに実現することが求められています。この部分は個人で実施することは難しく(多大な研究開発費と運用コストがかかる)、やはり企業が作り出すイノベーションで実現するものとなるでしょう。
それではCOP26は非力な個人には関係ないことなのでしょうか? 下記の2つを明らかにするする必要があります。
- 消費者活動としての個人は非力なのか?
- 個人は何をすべきなのか?
地球温暖化の原因となっている二酸化炭素など「温室効果ガス」と呼ばれるものの排出量を、どれだけ市民、個人が減らせるか? みなさんはどう考えますか? この答えになるレポートは別コラムでご紹介します。
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編集
葉葺 真一
ワークショップデザイナー(青学29期)、2030SDGsゲーム、PLAYFOOL、哲学シンカー、LEGO® SERIOUS PLAY®メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテータなどの認定ファシリテーター
企業でのSDGs活動が管理部署(SDGs統括部門やCSR部門)のみで実施され、全従業員が自分ごと化していない状況、所属する企業のSDGsと消費者としてのSDGsと2つの仮面をかぶっている状況にも大きな疑問がある。多くのワークショップを実践する経験を活かし、安心安全な環境で対話を中心としたデザインととITサービスビジネスのデザインを組み合わせてLookatを発案企画。
Lookatは「意味」を提供するサービスとして展開していきたいと考えてます。
メール:habuki@infocom.co.jp